林浩平の《饒舌三昧》

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zoom RSS 鯨井謙太ろうダンス「桃」見ました+大畑伸太郎個展Time is Color

<<   作成日時 : 2017/07/16 02:45   >>

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 暴れ梅雨 死は兀兀(ごつごつ)と 一つづつ    (高橋 睦郎)

 昨年の蛇笏賞を受賞した詩人睦郎さんの句集『十年』のなかにこの句を見つけました。詞書に、「九州豪雨」とあります。これ、まさに先日福岡や大分を襲った異常な集中豪雨のことを詠んだのか、という一句です。テレビニュースで見る豪雨の映像は惨憺たるありさまで、まさに暴れ梅雨だったでしょう。地球温暖化、こんな異常気象をしばしば惹き起こしています。

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 今月の7日と8日でした、神楽坂のセッションハウスでは、ダンサーの鯨井謙太郒(けんたろう)さん振り付けのダンス作品「桃」の舞台があって、3回のステージがチケット売り切れの大盛況とか。僕はありがたく招待いただきました。鯨井さん、笠井叡さん率いるオイリュトミーのダンスカンパニーの一員としてそのステージには何度も接していますし、山崎広太氏がディレクターを務めたアサヒアートスクエアや森下スタジオでのダンスイベントでも舞踏系のそのダンスは観ています。しかし、彼が振り付けたり、僚友の定方まことさんとのダンスユニットCORVUSの舞台は、ちょうど鑑賞する機会がないままでした。ですから、鯨井さんのダンス作品、初見というので、楽しみに参上しました。それに今回のコンセプト、どうやら詩人の吉岡実さんの世界からインスピレーションを得たもののよし、お手並み拝見です(笑)。

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 鯨井氏の画像、ネット上から勝手に引きましたが、オープニングの出の際の身のこなし、どこか晩年の土方巽の着流し姿を連想させて、インパクトありました。良かったです。セッションハウスのステージ、そう広くないうえ、なんとなく空間構成が難しい印象です。そこに客演のダンサーの大倉摩矢子さん、四戸由香さん、定方まことさん、そして桃澤ソノコさんが絡みます。フロアにころころと桃が転がってきて、それをダンサーが拾って食べたり。リハーサル画像で、舞台をイメージください。

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 さてこちら、ややお年をめしたダンサーが目を惹きましたが、鯨井園さんが名前を改めて桃澤ソノコさんとして出演です。なんと鯨井氏の実のお母さまとか。しかし、1985年から笠井叡さんにオイリュトミーを学んでいたということですので、筋金入り、しかも母子での共演、とは興味深いです。

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 一時間ほどの舞台、盛沢山で、挑戦精神旺盛でしたが、うーん、やや力みすぎ、の印象が残ります。特に、「外す」演出が多すぎますね。異化効果が効果にならないのでは。帰りがけ、鯨井氏をねぎらいましたが、「求心性とエンターテインメント性、これ必要かも、だね(笑)」と伝えました。そうなんですよ、めいっぱい愉しませる舞踏をやればいい、というのが本音です(笑)。

 出口でのそんなやりとりを、写真家でリハーサルフォトも撮っている小野田桂子さんがパチリと写してくれました。どうもありがとう。ここで使わせてもらいます。

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 もうひとつの話題は、画家の大畑伸太郎さんの個展のことです。三潴ゆかりさんの運営するユカリアートYUKARI ARTのプロデュースによる大畑さんの新作展が、前回と同じ銀座幸伸ギャラリーであったので、見てきました。(ここは交詢ビルの前、つまり銀座のバーニーズNY店の前ですから、ちょうどセール中なのを幸い、ここでTシャツを一枚求めてから訪ねます(笑)。)今回の新作、個々にタイトルはなく、「Time is Colcr」というシリーズとのこと。例によって、都市風景のなかにコミックに登場する少女のようなキャラが元気な姿を示します。

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 この作品だけは、要注意です(笑)。背景は一枚の平面ですが、少女像は飛び出してますよ。

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 これでおわかりいただけますか(笑)。大畑さんの少女は、でもみんな西に沈む夕陽を受けて、ややシルエット状なのですね。それが深いノスタルジックな印象を喚起するわけです。どうぞご覧ください。

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 最後は、会場にいた大畑さんです。この大畑ワールドのファンも増えていることでしょう。

お別れの引用句、鯨井さんが参照したという吉岡実さんの詩集『薬玉』から、としましょう。チラシにも引かれていた詩篇の一節です。おっと、その前に、『薬玉』、1983年10月の刊行ですが、この詩集、僕は吉岡さんご本人から贈っていただいたのですね、それも達筆の署名入りで。これはジマンしたくなりました(笑)、ご覧ください。

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「今日 わたくしは何もしなかった
                    何もしなかった

 地上で起る事は地上で終る」
                               (吉岡 実    詩篇「巡礼」  詩集『薬玉』より)

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