林浩平の《饒舌三昧》

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zoom RSS 詩人たち、小石川植物園での梅見の会+加納光於さんの《平家物語》逍遥展、オープニングでした

<<   作成日時 : 2018/03/06 01:49   >>

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 紅梅の 紅の通へる 幹ならん      (高濱 虚子)

 紅梅を詠んだ虚子の句ですが、虚子先生、時折みょうに形而上学的な?発想を示すことがあります。この句もそうでしょう。「紅」が通う梅の幹、とはよくぞ発想したもの。花鳥諷詠、実に懐が深いですよ。

 さて梅の季節です。ここ何年か、毎年この季節になると、小石川植物園の真ん前に住む詩人の吉田文憲さんからお誘いがあって、お弁当を持っての梅見の会を続けています。このブログでも毎回報告してきました。今年も恒例となったこのイベントに参加しました。旧「麒麟」同人の文憲さんに松本邦吉さん、僕、そして、仏文学者の兼子正勝さんがいつものメンバーですが、今年は、やはり「麒麟」同人だった朝吹亮二さんも加わってくださいました。茗荷谷の駅前に集合、さあ植物園へ、ですが、途上、石川啄木の終焉の地に建つ歌碑のところで、記念撮影でした。はい、チーズ、です。

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 400円の入館料を払って、いざ園内へ。今年の冬場は寒かったので、梅の開花は遅いかなと思っていましたが、そんな感じではありませんね。例年なみ、でしょうか。暦は3月に入って、すでに花が散った枝もあります。

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 さあ、ちょうど備え付けのテーブルが空いたので、持参の食べものを並べます。

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 毎回、料理自慢の兼子さんが、きちんと出汁をとって味つけをした手料理を用意くださるのが、この集まりの楽しみです。今回の目玉は、兼子さんのパートナーでデザイナーの八田さんが、吉祥寺の有名な中華のお店「竹爐山房」のレシピを使った五穀粥をこしらえてくださいました、これです。わざわざお椀などまで用意くださり、恐縮でした。お茶でカンパーイ、さあ頂きましょう。魚の煮つけや手作りの柚味噌もおいしいです。

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 この日は日曜というのに、松本さんは午前中はお仕事ゆえにスーツ、また朝吹さんは、白内障の虞れがあるというので、用心をしてサングラスを着用です。そしてパクパクいただきましょう(笑)。

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 食事の輪に遅れてもうひとり加わりました。詩人の野崎有以(のざき・あい)さんです。詩集『長崎まで』で昨年の中原中也賞を受賞して、目下おおいにノッている若手詩人のひとり。今回、女性詩人にも何人か声をかけたのですが、なにしろ日程を決めたのが直前だったため、参加がかなったのは有以さんひとりでした。おじさん詩人たちに、娘世代の有以さんが加わってくれたので、なんとなく華やぎましたね。

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 食事の後は園内をブラブラ、そして座を近所の文憲さん宅に移して、ビールとお酒で一献、とゆきましょう。この一年も息災でありますように、そしてまた来年もこうやってみんな元気で梅見ができますように、でした。

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 話題は替わります。昨年の夏に、鎌倉ドローイングギャラリーで観た加納光於さんの『平家物語』に題材をとった版画作品の一枚が気に入って、思い切って購入したことはこのブログでもお知らせしました。リビングに掛けていますその一枚、もう一度ご覧いただきましょう。

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 京橋のギャルリー東京ユマニテで、その『平家物語』をモチーフにした加納さんの一連の作品展が始まりました。オープニングにお邪魔してきました。1996年から制作を開始されて2002年まで続いたシリーズですが、多くの作品に、たとえば「木曾冠者義仲」とか、「薩摩守忠度」とかというタイトルが付けられています。軍記物語の実際の章段のイメージを拾い上げて、こうした造形を行ったのでしょう。

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 オープニング・パーティー、毎回名古屋からおいでになる馬場駿吉さんや、巌谷國士さんの姿もありました。ご挨拶しておしゃべり。加納さんとの2S、盛岡からお見えの瀧口修造研究の岩崎美弥子さんと。この展示は今月の20日まで続きます。

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 お別れの引用句ですが、詩を引きましょう。前からここでもお知らせしていました、十田撓子(とだ・とうこ)さんの詩集『銘度利加(めとりか)』、このほど、H氏賞を受賞することとなりました。日曜版の各紙に報道されていましたね。いやあ、良かったです。僕は詩集の誕生にお節介を焼いて、解説まで吉田文憲さんと一緒に綴ったりしたので、ほんとにうれしいです。

「さきの世で繋がる人たちはとうに立ち去った

 とても遠い叫び声を
 ずっと聞いていたような気がする

(略)

 銘度利加に記された名のみの人々
 ちちははよ
 永い眠りにあって、尚も生きよ」

                           (十田 撓子  「銘度利加」   詩集『銘度利加』より)

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コメント(4件)

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久しぶりにコメントしますね。
虚子先生、きっと、梅の木は花の色によって材の色が違うことをご存じだったのだろうと思います。次でご確認ください。
http://www.geocities.jp/kinomemocho/kiasobi_kobai.html
熊鷹
2018/03/10 01:52
これはこれは、「熊鷹」さん、コメントをありがとうございます。ほんと、おひさしぶりです、このWEB上では。(実際は、同窓会のあとに、吉田健一がご愛用だったという、神保町の「ランチョン」で黒ビールでしたね。)おお、高浜虚子の世界にも通じてられましたか、これは恐れ入りました。
ミニヨン
2018/03/10 02:08
通じているとしても、俳句ではなくて植物や木材の方ですよ。紅梅の材は赤味がかかり、白梅の材は赤味がないということです。
熊鷹
2018/03/10 15:11
そうそう、熊鷹さんは植物に詳しいのでしたね、(お菓子にも、ですが(笑))。鴎外や荷風などの文学者もフローラ愛好家。思想家の林達夫などは園芸が趣味の域を超えていたでしょう。僕など、松の木くらいしか識別できないとかいった三島由紀夫ほどじゃないにしても(笑)、植物と星座の知識が小学生レベルです、情けなや。
ミニヨン
2018/03/12 18:06

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