林浩平の《饒舌三昧》

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zoom RSS 鮎川信夫賞授賞式に出ました+府中市美「リアル」展面白し(出演した「放送大学」がHPで自由見られます)

<<   作成日時 : 2018/04/25 02:07   >>

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 緑蔭に 三人の老婆 わらへりき    (西東 三鬼)

 自句自解に「井の頭公園の作」とあって、「この三人の三と云う数は、天が定めた数である」と結ばれています。いわゆる新興俳句の旗手だった三鬼、この句など「十七文字の魔術師」とも称された作者の面目躍如でしょう。『マクベス』の魔女のような、三人の老婆ですぞ(笑)。

 思潮社が主催する、現代詩の鮎川信夫賞の授賞式が、4月20日に私学会館(アルカディア市ヶ谷)で開かれました。この授賞式、参加するのは初めてです。詩人で批評家でもあった鮎川にちなんで設けられた賞ですから、詩集と詩論集の二部門が対象です。現在の選考委員は、北川透さんと吉増剛造さんです。今年は第九回を迎えましたね。

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 今年の受賞者は、詩集は『魔法の丘』の暁方ミセイさん、評論は『リップヴァンウィンクルの詩学』の宗近真一郎さんです。おふたりの選考委員からの選評があってから、授賞式でした。吉増さん、ミセイさんには前作の『ブルーサンダー』から注目していたよし、彼女の詩の世界は、里山の自然の生物たちや風や光が主役、というところがあって、それは大学院で専攻した宮沢賢治につながるでしょう。一度大学の文芸創作ゼミにミセイさんをゲストで招いたことがありましたが、幼いころから高校の生物?の先生である父上に連れられて、池などの昆虫採集によく行ったそうです。

 いっぽうの宗近さん、ずっと勤務の関係で諸外国で何十年と暮らして日本に帰国したところから、西洋浦島太郎であるリップヴァンウィンクルになぞらえての命名のよし。北川さんのお話で、「現在、詩論というジャンルが死滅しそうです」というくだりが印象に残ります。

 さあ懇親タイム、詩人の皆さんと立食でおシャベリです。

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 吉田文憲さん、朝吹亮二さん、そして小生の元「麒麟」組に加えて、野崎有以さんの4名は、先日の梅見の会のメンバーで、このブログでもレポートしました。そこにふたりの女性詩人、北爪満喜さん、川口晴美さんが並びます。北川透さんと藤井貞和さんのおふたりが熱心にお話ししていました。そして有以さんが、「吉増さんと記念写真撮ってください」というので、「はい、パチリ」でした。

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 僕も、暁方ミセイさんと並んで、記念に一枚を。ミセイさん、新婚さんで現在は福岡に在住とか。初々しくまだ学生さん?という感じのご主人にも紹介いただきました。「重ねておめでとう」です。

さて話題はがらりと変わります。わが家にわりあいに近い府中市美術館、いまは「リアルーー最大の奇抜」という江戸絵画特集の展覧会をやっています。ここの企画は毎回なかなかヒネリが効いていて、見応えのあるものが多いので、今回も期待して出かけてきました。いや、面白かったですよ。

 しかし訪ねた22日の日曜日は夏日のお天気、4月でこの暑さか、でした。

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 展示作品を図録を接写して紹介しましょう。「本展の趣旨」として謳われているのは、近代主義のリアリズムの「リアル」を超える、江戸的な「リアル」さの探求がなされた作品を揃えました、ということですね。ではどんどん行きましょう。

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 順に、森狙仙の「群獣図巻」、狼から猪や豹?までたくさんの動物たち、張月樵の「長春孔雀図」はバラと孔雀を描いてます。そして宋紫岡の「花籠図」、この描き方は、現代の水彩画に通じるよし、4枚目が、岸竹堂の「月下狸図」、これ、いいです(笑)。 さらに続けます。

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 3枚、順に、祇園井特の「美人図」、この個性派美人の芸妓の顔は、インパクトが強いです。それから西洋の画法もマスターしていたという葛飾北斎の「雪中鷲図」、さすがの一枚です。最後は、黒田稲皐(とうこう)の「千匹鯉図」、これも迫力でした。

 この展覧会、最後の章は、「リアル」の追究に一生をささげた二人のビッグネームの作品の展示で構成されています。おしまいに、見応えのある絵画のオンパレードです。まずは司馬江漢から。

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 「円窓唐美人図」と、「「犬に木蓮図」、前者は遠近法がきちんと用いられていますね。さあそしてもうひとりが、円山応挙です。ご覧ください。

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 順に、虎の皮を実物大で描いた「虎皮写生図」、次がこれまたおもしろい「鼬図」、イタチ君がリアルに描かれています。そして「雪中残柿猿図」、最後が、見事です、「鯉魚図」、氷の割れ目からジャンプした鯉をとらえました。応挙という絵師、僕はけっこう好きなのです。最後に、この名人芸を見ることができて、満足でした。

さてここで、お知らせを。僕が出演しています「放送大学」特別講義、「文人精神の系譜〜与謝蕪村から吉増剛造まで」が、現在、放送大学のHPで直接に見ることができるようになりました。おっとその前に、番組のなかのシーンを画像でご覧いただきましょうか。3枚ほど。

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以下に、URLを紹介します。ここをクリックいただき、HPに入ったら、スクロールをしていって、番組タイトルが出たら、またクリックください。45分の内容がそのまま鑑賞できます。このヴァージョンは、話している内容がテロップで文字化されているうえに、BGMの効果音もさらに加えられましたか。 ともあれ、まだご覧いただけていないかたは、どうぞこちらで。

http://ocw.ouj.ac.jp/list_tv.html

 では、今夜はこれにて、おやすみなさい。

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