林浩平の《饒舌三昧》

アクセスカウンタ

zoom RSS シス書店で大月雄二郎展+岡崎和郎、加納光於展にも行きました

<<   作成日時 : 2017/04/20 09:06   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 
 鳥交る 墓群としての アンフォルメル    (小津 夜景)

 「鳥交(さか)る」は鳥の繁殖をいうのですから伝統的な春の季語です。そこに、まるで墓石が林立するように見えるというアンフォルメル絵画をとりあわせるセンスが面白いですね。句集『フラワーズ・カンフー』から。版元のふらんす堂の山岡社長から頂戴しました。作者はフランス在住とのこと、なるほど、この発想は日本の風土からは生まれません。「思ひ寝を弔ふバニラアイスかな」なんて句も目にとまりました。

画像
画像


 今日はフランスつながりで行きましょう(笑)。JR恵比寿駅のすぐそばに、LIBRAIRIE6、シス書店という個性的なギャラリーがあります。ここではシュルレアリスム関連の展示も多く、またその名の通り、オーナーの佐々木聖(しょう)さんが偏愛されるA・ブルトン関連の古書を扱う古書店でもあるようです。ここでは23日までですが、やはり!フランス在住の画家の大月雄二郎さんの「アカチバラチ」展が開かれています。

画像
画像
画像
画像


 いかがでしょう、ポップでユーモアが漂い、どこかノスタルジック。こりゃあ人気が出るでしょう。大月さんは1948年に神戸でお生まれとか。ユニークなのはその経歴です。東京に出て、旗揚げ当時の唐十郎率いる状況劇場に参加されていたよし、その後に版画の技法を学ばれて、1972年に渡仏、以後は活動と暮しの拠点をフランスに定めています。

 今回の「アカチバラチ」展、このヘンな言葉はなにか、というと、漫画「フクちゃん」に登場する女の子がしゃべるセリフ?で、「赤いバラが散ったよ」を幼児言葉で表現したものだそうです。うーん、さすがに「フクちゃん」は僕らでもよく知りません。僕らの子ども時代は、「おそ松君」やオバQの全盛期でしたので(笑)。

 展示会場に、「根津甚八」の名前がありました。「おや?」でしたが、そうか、状況劇場時代の同僚でしたね。それで先日根津さんが亡くなったので、その墓石のデザインを依頼されたとか。さらに小品もご覧ください。

画像


画像
画像
画像


訪ねた日は、巌谷國士さんをゲストに迎えての大月さんとのトークがありました。おふたり、親しくなったのは、20年ほど前からのよしですが、さらに遡っての大月さんの状況劇場時代、なんでも瀧口修造も居合わせた場所で、大月さんが巌谷さんにケンカを吹っかけたこともあった?とか。しかし1時間のトーク、軽妙な語りの巌谷さんがツッコミ役、飄々と受ける大月さんがボケ役という息の合ったコンビでの漫才ふうの?オシャベリタイムでした。そう広くないギャラリーですが、大勢が(女性中心でしたね)参集します。

画像
画像
画像
画像


 話題は変わって、日本の現代美術画壇を代表するおふたりの個展が開催中です。オープニングの日が重なりましたが、それにはうかがえず、雨の某日、二つの画廊をハシゴしました。最初は、横田茂ギャラリーでの岡崎和郎さんの新作展「KAZUO OKAZAKIに因む」、いつものように新橋からゆりかもめで竹芝駅へ、です。

画像
画像
画像
画像


 今回の新作、これまでのコンセプチュアルアートの代表作のセルフパロディ、という狙いでしょうか。岡崎さん、80歳を超えてますますお元気のようです。

 さて続いては、新橋から京橋に向かいます。おや、会場のギャルリー東京ユマニテ、以前のビルの工事のために近所に引っ越ししてますね。ここでは、加納光於さんの、瀧口修造との合作を再展示?した「《稲妻捕り》Elements1978・「言ノ葉」と色象のあわいに」展です。(おや、このタイトル、「言ノ葉」が気になります。拙著『裸形の言ノ葉―吉増剛造を読む』は加納さんにも差し上げて、ご丁寧なお礼状を頂戴しましたが、もしかすると…。)瀧口の言葉の自筆原稿に、加納さんのデカルコマニーが組み合わされています。

画像
画像
画像
画像
画像


 お別れの引用句、目下執筆中の論稿で、〈狂〉をキーワードに日本の古典文学史を探っていますが、そうそう、ありましたよ、これこれ(笑)。

「何せうぞ、くすんで 一期(いちご)は夢よ、ただ狂へ」
                                                         (『閑吟集』)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
シス書店で大月雄二郎展+岡崎和郎、加納光於展にも行きました 林浩平の《饒舌三昧》/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる